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メルマガ2023.09.15

サステナブルなERP(生産管理システム)でSDGsに貢献!
~シリーズ:エクセル管理で諦めていませんか?(12)~

先日弊社メンバーがタイのお客様訪問時に撮ったアユタヤ歴史公園の写真です。
アユタヤ王朝は一時期はラオス、カンボジア、ミャンマーの一部を領有するほどだったとか…

お客様各位

いつもお読みいただきありがとうございます。TREの西澤です。
今回は製造業の皆様にはお馴染みのBOM(Bill Of Materials:部品表)に関するお話です。
ご存知のとおりBOMとは、ある製品や半製品を製造する上で必要になる材料をまとめた表のことです。一般的には部品の構成を階層構造で表現したストラクチャ型のものが多く見られるかと思いますが、この部品間の親子関係を示した表により、ある製品を作るためにはどんな部品をどんな順序で組み立てていくかが一目で分かるようになっています。
その「BOMがなぜSDGs」かって?それは読んでのお楽しみというこで(笑)

シリーズ:「~シリーズ:エクセル管理で諦めていませんか?~」
 その(12) サステナブルなERP(生産管理システム)でSDGsに貢献!

私の社会人経験は、卒業後IT関連のエンジニア系の仕事から始まり、徐々に営業職へシフトしてきたのですが、実は私、当社TREへの入社前に、短い期間ではありましたが日系企業向けにヘッドホンやイヤホンを作る工場勤務の営業職をしていました。何故IT業界から工場勤務か?と言いますと、いくつかあった理由の一つとして、それまで長らくIT業界にいたものの、システムに関する知見や経験が流通小売業向けに偏っていたために応用が利かず仕事の幅を狭めているような歯がゆさを持っていたことに起因していました。当時は何れにしても転職を決意したタイミングだったので「この際新しい勉強も必要だ。ここはひとつ製造業を学んでみよう!」と考えたのが理由の一つでした。

働き始めたばかりの頃は、用語や仕事の仕方を学び続ける激闘の日々が続きました。
何せ、同じ営業とは言っても別業界、勝手が違います。例えば見積作成においても、これまではITシステムに対する顧客ニーズを把握した上で、そのシステム構築に必要な工数計算をして見積を作っていたのに対して、今度はMOQ(最低発注数量)やSPQ(最小発注単位)などを意識して、時には在庫状況を確認しながら顧客と発注条件を交渉したり…など、まるで違う世界だったのです。 そんなある日、上司に付き添って新製品開発会議に参加したときです。上司から「YYY製品とZZZ製品のBOM持ってこい」と言われました。まだBOMを知らなかった私は当然「ボム??」状態です。慣れない私に上司はニヤつきながら「購買部に行ってBOMって言えば分かるから、出してもらってこい」と言うのです。

「BOM???爆弾?!」(因みに爆弾は“Bomb”です…)

混乱した頭を落ち着かせながら、購買部門のベテラン女性に頭を下げて、BOMを受け取って見ると、そこには製品製造に必要な部品の一覧が詳細に記載されていました。BOMを上司の手元へ渡すと、新製品と比較的構造の似た旧製品(YYYとZZZ)の部品構造を参考に新製品の部品構造を検討し始めたのです。
また別の日には、同じ上司から今度は「XXX製品の原価を調べて」と頼まれました。私がまごついていると、上司はまたも「BOMだよ、BOM!」とヒントをくれました。またも例のベテラン女性の下へ。受け取ったBOMをよく読むと、部品構造の他にも原料原価や標準的な工場経費等、様々な情報が書き連ねてあるではありませんか。

「これがBOMか!なるほどスグレモノだ!」と、こんな感じで、私とBOMは出会ったのです。

そんなこんなで、現在、製造業のお客様とも会話できるようになったのは(その知識や経験は到底足元にも及ばない方々ばかりとお話する機会が多く日々研鑽ではありますが)、当時の経験がある程度活きているのかな?と当時の経験や上司からの教えに感謝しています。

そんなBOMに関連した話で、先日こんな一幕がありました。

それは、以前にも本メルマガで紹介した弊社の営業担当向けスキルアップ講座での一幕です。この講座は、弊社TREのOGが教材もご自身で準備して、生産現場の経験のない営業担当者向けに開いてくれるものです。
講義内容は非常に嚙み砕いてくれていて分かり易く、何しろ彼女自身が寿退社前には弊社のSTEP Proの開発に深く関わっていたこともあり、STEP Proの機能を熟知しているため、実際にシステムを操作したデモンストレーションを交えての説明はお手の物でした。おかげさまで参加する営業メンバーの反応は毎回至って好評です。
弊社TREの自社開発ERP『STEP Pro』も生産管理モジュールを機能として持っています。その日は生産管理システムに関する概要講義でした。システムが生産管理上でどのように業務に役立つかを一通り分かりやすく説明して下さり、話がBOMに至ったとき、彼女は突然、一言皆に問いかけました。

「実はSTEP Proって、とってもサステナブルだって知ってた?」

「はて?なんのことやら…?」と一同顔を見合わせていると、彼女はこう解説を始めました。
「モノづくりをしていると、どうしても材料が余ってしまうことがありますよね。例えば、プラスチック成型なんて典型的な例かと思いますが、プラスチック成型の場合は、端材を砕いて、ある一定の比率を上限として再生材として使えるんです。」
「うん、ここまでは何となく理解している。でも何でSTEP Proがサステナブル?」と皆が話に喰いついてきました。講師は続けてこう言います。
「では、システムではそれをどうやって処理するかというと、実はここでBOMの出番なんです。例えば、BOMの構成表を『原材料(85g)+再生材(15g)→製品+端材(10g)』と定義すれば良いわけです!」
ここまで聞いて「なるほど、理屈は分かる。けど… BOMの上位階層は1つだけだから、その場合、生成される再生材をマイナス量の材料として定義しないとつじつまが合わなくなるなぁ… BOMでそんな定義ができるのか?」などと皆が考えていたかどうかは定かではありませんが、一同釈然としない状況。すると講師は更に続けました。
「実はSTEP ProのBOM管理機能には、この製品と共に生成される再生材を『Reborn(再生)』という機能で定義しておくことができるのです!これで再生材を含めたBOM管理が実現できるわけです。まぁ、なんてサステナブルなんでしょう!

いやはや、昨今SDGsが叫ばれる中、恥ずかしながら私もコンピュータシステムとサステナブルは相性があまり良くないなぁ…などと思っていましたが、なるほどウチの製品がこんな形で持続可能な社会に貢献できるとは!おまけに再生材管理は原価に直撃するので、利益拡大にも一石二鳥(笑)

これでは分かり難い、という方もいらっしゃるかと思いますので、資料も用意致しました。ご興味のある方は下記リンクよりダウンロードの上、ご覧ください。
また、弊社のSTEP Proの生産管理モジュールは「SPS(Simple Production System:簡易生産管理システム)」と銘打っています。なぜ『簡易』か?と言いますと、それは一言に生産管理と言っても何を作るかによってその管理方法は様々、従って『標準のまま業務にピッタリ!』といったケースは殆どないため、多くの業種様向けに一定程度のカスタマイズを行う前提で使える機能を最大公約数的に集約しているからです。主な機能としては、例えばMPS(Master Planning Schedule)作成支援、MRP(Material Requirements Planning)などです。資料では、こちらも含めて簡単に紹介させていただいています。

【サステナブルなERP『STEP Pro ERP』の簡易生産管理システム(ここをクリック)】

ご参考までに、BOMは用途や業務に応じて幾つかの種類分けがなされています。例えば下記です。

 ・E-BOM(Engineering BOM:設計部品表)
  → 製品設計のために、仕様や必要な技術情報等をまとめた部品表です。
 ・M-BOM(Manufacturing BOM:製造部品表)
  → 製造に必要な部品、資材、工程、数量等の情報をまとめた部品表です。
 ・S-BOM(Service BOM:サービス部品表)
  → 保守サービスやメンテナンス等に必要な情報をまとめた部品表です。
    ※ 場合によっては Sales BOM を意味することもあるようです。
 ・P-BOM(Purchasing BOM:購買部品表)
  → 購買業務に必要な価格や購入単位数量等の情報をまとめた部品表です。

このようなBOMは、専用のシステムで管理されることもありますが、一般的には生産管理システムやPLM(Product Lifecycle Management)システム等に組み込まれていることが多いです。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございます。 引き続き、皆様からのご意見・ご感想等、励みになるご連絡をお待ちしています!

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(担当:西澤)

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