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メルマガ2023.05.18

目からウロコの魔法のERPコマンド!
面倒な金型原価のExcel集計から解放!
~シリーズ:エクセル管理で諦めていませんか?(11)~

出張で初めて天津タワー(1991年建設)を拝むことができました。(登ってませんが…)

お客様各位

いつもお読みいただきありがとうございます。TREの西澤です。
写真は先日天津へ出張の機会がありその時撮影したものです。本文とは一切関係ございませんので、あしからず…

シリーズ:「エクセル管理で諦めていませんか?」
 その(11) 目からウロコの魔法のERPコマンド!面倒な金型原価のExcel集計から解放!

先日、出張から家に戻ってみると飼猫の様子がいつもと違う…
片目をつむったまま、一向に開けないのです。「どうしたのだ?」と彼の瞼をこじ開けてみると、なんと真っ赤に腫れ上がっているではありませんか!
もう夜だし、どうしたものか。とっさに思いついたのが、かかりつけの獣医さんへのWeChat(もうすっかり中国慣れ…)。
写真を送るなどして相談してみたところ、
「これは結膜炎ですねぇ…」
結膜炎って?よく耳にするけど、重いの?軽いの?どうしたら?などとアタフタしていたら、獣医さんは落ち着かせるかのように、
「まぁ、暫く目薬注したら治りますよ!」
と慰めてくれたので一安心はしたものの、ウチには猫用の目薬もない…
では病院へ!と思ったものの、あいにくその夜、部屋の修繕工事の約束をしていて、家を空けられないことに気が付き、
「なんてこった。タイミングの悪い…」
チャットで嘆いていると、獣医さんから思いもよらない返信。
「大丈夫、今から“跑腿”(中国のバイク便)で届けてあげますよ。住所教えて。支払はWeChatでOKですよ。」
何と気が利いて、かつ便利な!それなら家も空けることなく猫の治療も出来ます。
しかし、WeChatを送るまでは思いつきましたが、バイク便で薬を届けてもらうという発想は、さすがに私にはなく、正に目からウロコでした。

ところで、目からウロコと言えば、もう一つ。
それは、弊社のOGが定期的に社内向けに開催している新人営業向けIT営業基本講座の状況を覗いたときのことです。
その回は、講師が事前に出題した課題に対して、参加者が事前に自分なりの回答を持ち寄って議論するという参加型の講座が行われていました。当日のテーマは「ERPを活用しての金型製造業の原価管理」というものでした。
受講者達の回答は、頑張って知恵を絞った様子が伺える様々な角度からの提案が寄せられていました。例えば「BOM(Bill of Materials)で構成部材コストや人件費や光熱費等のその他製造コストを管理する」等の案等。
皆、頑張って考えているな、と頼もしく思う一方で、でもそのやり方だと理論値は計算できても実績値はどうする?等と皆悪戦苦闘、かく言う私も「カスタマイズはできるけど、コストと工数が気になるなぁ…」などと考えたりしていました。
講師は、皆の宿題発表を聞き終わると「あくまでも参考だけどね」と前置きしながら自身の実際の提案経験に基づいたカスタマイズ案を披露してくれたのですが、これが正に目からウロコだったのです。
講師が教えてくれた案は一言で言うと「金型用に個別の仮想倉庫を用意しさえすれば良い」というものでした。
「え!それだけ?!どんな魔法で原価計算を?」と食い入るように話を聴きました。

講師曰く、
「先ずはね、金型用に論理的な仮想倉庫を用意するんです。そこに材料や人件費など、金型原価に関する全てのコスト実績を放り込むんですよ。」と前置きしました。
続けて言うには、
「NC工作機、切削機、研磨機等の生産設備の使用原価や制作要員の人件費も“アイテム(品目)”(弊社ERP・STEP Proで商品や部材等を管理する単位)として時間単位でマスター登録しておき、実際に使用した時間数分、用意した仮想倉庫に材料同様に入庫します。
金型製造の場合、幾度も試作を重ねた上、最終的に顧客承認を得た段階で、ようやく量産金型となりますので、この試作に関わるコストの計上も原価を正確に把握する上で重要ですから、金型の試作に関わるコストも同様な考え方で試作を繰り返した分だけとにかく放り込みます。」

私はまだ頭に疑問符を浮かべたままでした。
「確かにSTEP Proは仮想倉庫を自由に幾つも定義できるけど… でも、それで?」
私の疑問を見越したかのように、講師は更に続けて言いました。
「こうして金型原価計算用の仮想倉庫にとにかく関連コストを片っ端から放り込んでいき、最終的な顧客承認が得られた段階で、弊社のSTEP Pro ERPが持つ魔法のコマンド『在庫変換』の出番です。このコマンドを使う事で、その倉庫内の全ての“アイテム”を完成品(金型)に論理的に変換することができます。こうすれば、その金型製造に必要になった全てのコストを“アイテム”に紐づけて管理することができる、即ち、その金型の原価を集計することができるというわけです!」と締め括りました。
「おぉ、そういうことか!」私はようやく腑に落ちました。

結局、新人営業の受講状況を冷やかすつもりで覗いた講座で、私は2つものことを学ぶことができ、結果的に私が一番勉強になったのかもしれません。
学んだことの一つは、常々意識はしていたつもりだったのですが、改めて、如何に標準機能を活用した提案をするか考え抜くべきということ。そしてもう一つは、自社製品にこんな魔法のコマンドがあったのか!という再認識です。
(まだまだ勉強不足です)

とかくカスタマイズは、お客様のご要望に応えるべく、安易に開発に走りがちですが、それではシステム投資があっという間に膨らんでしまいます。例えば、このように発想を柔軟にして、仮想倉庫をコストを放り込む箱に見立てる等によって、よりスピーディに顧客要望に応えることもできるようになりますし、お客様のシステム投資を抑えることにも貢献できます。当然のことながら、標準機能を使う方がカスタマイズに付き物である不具合要因の作り込みの確率も低減でき、システムの信頼性や可用性を上げることにも繋がります。
しかしそれでも、どうしても必要なカスタマイズや微調整というものは出てくるものです。でもお任せ下さい。そんな時こそ、弊社の30年余のノウハウを注ぎ込んだ独自の導入分析手法『GAP分析』の出番です。調べたところ、実は魔法のコマンド『在庫変換』も、このGAP分析を重ねていくうちに学んだ多くのお客様の共通ニーズを標準機能に組み入れたという歴史がありました。弊社が独自に編み出したものと自負していますが、御社でお使いのシステムにも同様な機能があるかもしれません。

【JUSTフィットの業務管理システム(GAP分析)】

先に述べさせていただいたとおり、業務システム導入においては、コスト面ばかりでなく品質面からも、不要なカスタマイズをなるべく避けることは重要である反面、これまでお客様が精魂込めて培ってきた業務フローやノウハウは更に大事な宝であり、システムを業務に当てはめることも非常に重要だと考えています。
弊社は、これらの良いとこどりをしたWin-Winの導入を常に目指しています。

今回も最後までお読みいただき、誠にありがとうございます。
今回は、金型原価のExcel管理からの脱皮というニッチなテーマを扱わせていただきましたが、その他のExcel管理に関するお悩み等、是非お気軽にお問い合わせください。
皆様のお声が励みになりますので、ご意見・ご感想、お待ちしております!

【リクエスト・フォーム および ご意見・お問合せはこちらから!】

また引き続き、業務改善の観点から、取り上げて欲しいアプリやテーマのリクエストも是非ともお寄せ下さい

(担当:西澤)

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